ぼちぼちでええやん。

人の動きについて根っこから理解したいと思ってます。シンプルラーニング提唱者、キネステティク理事、YOUTUBE「楽な動きの学習会」ブログは癖が強い記事が多めです。

人の動きと筋肉の本質について

人の動きを理解しようとする時

一般的に人体にたくさんある筋肉を覚えようとします。

 

例えば一般的な上腕二頭筋の説明を見てみましょう。

 

※絵を見ながらじゃないとわかりにくいと思いますので、さらっと読み飛ばしてください。

 

『二頭の名の通り起始部が長頭と短頭に分かれている。長頭は肩甲骨関節上結節から起こり、上腕二頭筋長頭腱として関節包内・上腕骨結節間溝を通り、大部分は橈骨粗面に停止する。一部は尺骨の前腕筋膜に停止する。』

引用:Wikipedia上腕二頭筋

 

この筋肉は肘の屈曲、前腕の回外(捻れる)などに作用する。

よく説明されています。

 

こんなふうに人体についてる筋肉の付着部位と作用(働き)がわかれば

人間の動きが理解できそうですよね。

 

しかしながら

筋肉をいくら覚えても人の動きの本質は理解できません。

 

なぜ理解できないのでしょうか。

 

それは私たちは

『筋肉の動きを基準にして動いているわけではない!!』

という事実です。

 

そんな、まさか。

と思うかもしれません。

 

しかしよく考えてみれば単純なことです。

 

2つの視点で検討していきましょう。

 

1.筋肉の作用は筋肉の状態によって変化していること

 

私たちの動きは

腕の動き1つとっても、かなり多様で複雑な動きをします。

それが全身の筋肉となると非常にややこしい動きになります。

 

また常に同じ姿勢をとっていれば、まだわかりやすいかもしれませんが

立ったり、寝たり、寝返りしたりと

筋肉は柔らかいので、その都度動きにあわせて形が変形してしまいます。

 

つまり筋肉の捻れたり、折れ曲がった状態で収縮するのと

何もない状態で収縮するのとは大きく働きが変わるわけです。

 

折れ曲がったり、捻れることは

筋肉にとって不自然なことではなありません。

 

むしろ床から立ち上がるときにも起こるでしょうし

ダンスやスポーツなどでは、筋肉が捻れないほうが珍しいです。

 

筋肉は常に同じ形をしていないのですから

それによって作用、つまり働きが変わるのは当然です。

 

 

2.筋肉は個別に働くのではなく、軟部組織全体として機能してること

教科書の筋肉の解説は、一個一個とても綺麗に描かれていますが、

実際は私たちの筋肉は繋がっています。

 

一個の筋肉だけがが綺麗に収縮して動作する。

なんてことはありえません。

 

1つの筋肉は隣の筋肉に影響を受け

まだその筋肉は隣の筋肉に影響を受けています。

 

つまり筋肉の働きは

筋肉の協調作用によって理解しなけれはしなければいけません。

 

例えば歩行には腸腰筋

リーチ動作には前鋸筋

の働きが〜

 

この筋肉は足を挙上させるために働き〜

 

なんて1つの筋にフォーカスにして考えると

なかり視野が小さくなってると言えるでしょう。

 

僕ら歩いて時にもリーチしてときにも

肛門の筋肉の影響も受けてますし

肋間筋という肋骨の間に挟まってる筋肉でさえ

影響を与えているのです。

 

このように

人の動きを理解するときは筋肉の協調を考える必要があります。

 

また筋肉同士だけの協調では少ないです。

ここに、靭帯、腱、脂肪、筋膜などの影響を多大に受けています。

筋肉の繋がりだけではなく、筋肉の動きを含めた軟部組織全体として捉えることが必要です。

 

今までのことをまとめると

1.筋肉の作用は筋肉の状態によって変化していること

2.筋肉は個別に働くのではなく、軟部組織全体ときて機能してること

 

これらを前提に筋肉を理解します。

 

冒頭に私たちは筋肉を基準にして動いているわけではない。

という話をしました。

 

では、何を基準にして動いているでしょうか?

 

答えは単純です。

 

 

それは骨の動きを基準にして人は動いてきるのです。

 

 

筋肉ではなく、骨が動きを決める!!

骨に決まった方向に動くなんてことはありません。

骨は、人体の構造の範囲で色んな方向に動くことができます。

 

筋肉は骨が移動するために、筋肉は軟部組織全体と協調し

骨にあわせて形を変えることによって

人は動いているのです。

 

一個、一個の筋肉は、全体として捻れながら作用します。

それぞれの筋肉の作用が組み合わさったものでなく

軟部組織全体として作用します。

 

少しわかりにかいかもしれませんが

私たちの骨は筋肉に包まれています。

それが人間の構造です。

 

例えば椅子に座って食事をしているとき

醤油をとるためにリーチしたときは、腕の筋肉だけでなく

臀部や足の裏の筋肉まで、全体が醤油にリーチするという動きに

包まれている肉の全体を形をかえ、微調整されることで行っています。

 

食事中にお尻が痒くなってムズムズするなら

お尻にリーチするために、また醤油をとるときとは違うように

全体の筋肉を調整して骨をうまく骨盤や足、背骨までを調整して

リーチしてます。

 

筋肉は柔らかいです。

筋肉は繋がっています。

骨や、靭帯、腱、筋膜、脂肪、皮膚。

色なものに。

 

だからこそ、骨は動きにあわせて

柔軟に形をかえ、人体を動かします。

 

それは、あたかも私の骨全てを包む袋のようなものであり、

その袋の形が変わるのが筋肉なのです。

 

骨に呼応するように、筋肉は働くのです。

 

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