ぼちぼちでええやん。

人の動きについて根っこから理解したいと思ってます。シンプルラーニング提唱者、キネステティク理事、YOUTUBE「楽な動きの学習会」ブログは癖が強い記事が多めです。

何かをすれば回復するのでなく、そもそも身体は回復したがっている。

怪我をすると時間が経てば、治るように、身体は回復するようにそもそもできています。僕らにできることは、身体を治療することではなく、身体が回復することを邪魔しない動きを学ぶことです。
 
怪我しても、捻挫したところで、揉んだところで、触れたところで細胞が再生し、傷が塞がることはありません。施術というのは身体の回復システムを利用しているだけで、押したり、揉んだりしてもそれは動きを変えるだけで、最終的には身体が身体を治します。その証拠に生きている人はなんらかの施術すれば効果はありますが、死んでいる人は当然効果がありません。当たり前ですが、身体を押したからって細胞が復活するものではないのです。もちろん湿布をしたから細胞が再生するわけでもないし、痛み止めを飲んだから、痛んでいる部位が回復するわけでもありません。
 
身体を回復しようとする働きを、習慣・思考・外部の要因などで多くの人は抑圧しています。例えば、呼吸は代謝システムと大きく影響し、その影響は精神・皮膚・循環など様々なものに影響しているのですが、無意識的に浅く呼吸してしまうのです。
 
ただ、無理やり深呼吸して改善するものいいかもしれませんが、身体はそもそも呼吸したがっているのです。十分に呼吸をしたがって、より健康になりたがっているのです。ですから、その身体の自然な応答を自然に出てくるようにすることです。そうすると日常的に変化が持続して行きます。
 
呼吸にゆっくりと注意を向ければ、普段から狭い人は、苦しいということに気づきます。その時、無理やり変えずに、その苦しさに注意を向けて、じっとそこに注意を向けてください。そうすると身体が勝手に深く息を吸おうとします。これは適応応答と呼ばれる、人間がよりよく生きていくための応答です。
 
その応答に気づき、許せば、呼吸は楽になります。無理やり呼吸しているうちは、その応答をいつも邪魔して、表面的な改善にしかなりません。身体の全体から変わろうと思えば、何かをして治すのではく、何かをしないことで治すことです。
 
僕らは、身体について何か特別なことをして治そうとします。もちろん高度で重度なものなら医療的処置も必要です。それを否定する気はないし、それらは必要なものです。ただ慢性期の日常的な症状はもしかしたら、何かをすること身体の回復を邪魔しているかもしれません。
 
私たちは、自分の身体について、何かをすること、何かより理解を深めることで対処しようとしますが、本当に自分の身体がそれを必要としているのか、もしかしたら、逆に何もしないことが、考えすぎないことで、抽象化された身体ではなく、自分の生身の身体に向き合うことができるかもしれません。
 
その時、色んなものを取っ払い、はじめて身体がどうありたいかを許すことができるのです。丁寧に、丁寧に、自分の身体に注意を向ければ、自分で自分を苦しめていたこと、自分で健康になることを邪魔していたことに気づくことができます。先ほどの例にあげたように呼吸に注意を向けるのがわかりやすいでしょう。
 
無理に息を吐いたり、吸ったりしないで、ただ自分はどのように呼吸をしているかに注意を向けて、呼吸が苦しい場所があるかどうかを観察してみます。首から下腹部まで満遍なく動いてますか?満遍なく膨らんだり、凹んだりしていますか?もちろん手足も動いているのですが、そこは細くなるので省略します。
 
嘘のようですが、自分で自分を苦しめている人や、邪魔している人はとても多いと思います。そもそも腰が痛いと動いてるのも、膝が痛いと歩くのも自分でしている事です。知らずのうちに痛めて動いてます。
 
僕もまだまだ身体に対して、完全に回復するということを許しているかというとまだまだ疑問です。多分無意識的に邪魔しているのでしょう。
 
自分で自分の回復を邪魔していることに気づこと。その時から本当の意味で身体が回復していくのです。回復は私たちが持っている大切なシステムです。何かトラブルがあったら、何かをするだけでなく、まず何が自分の回復を邪魔しているのかに注意を向けてみるといいかもしれません。