機能的な姿勢を獲得したいなら
姿勢というと、どちらが傾いているとか、まっすぐだとか形で評価している事が結構あると思います。もちろんそれも役に立つと思いますけど、今回は少し違う視点で姿勢を考えたいと思います。
「機能的な」姿勢。という風に考えてみると、何を持って機能的なのでしょうか??姿勢がまっすぐなことと、機能的な事はイコールなのでしょうか??
実は、姿勢がまっすぐな事と機能的な事はイコールではありません。もちろん姿勢がまっすぐだからと言って、機能的ではないとも言ってませんのでご注意ください。
単純に機能的な姿勢を考えた時は、まっすぐだから良いとか、悪いという視点から離れていく必要があります。
座位を例にして考えてみましょう。機能な座位とはどんな座位でしょうか??まっすぐだから機能的?曲がってるから機能的ではない??
そんな風に考えがちですが、その考えは一度隅っこにおいて考えてみましょう。
そもそも、機能的とはなんでしょう??
少し人体の事ではなく、機能的な事そのものに目を向けてみましょう。
機能的な服
機能的なエアコン
機能的なテレビ
こんな風に僕らは道具について、機能的という言葉をよく使います。これらに共通する機能的という意味はなんでしょう??
機能的な服とは、温度調節ができたり、リバーシブルに着ることができたり、畳んでコンパクトに出来て持ち運びやすかったりすることが言えると思います。
同様に機能的なエアコンは、人がいないところの風を弱めたり、スマホから操作できたりします。
テレビもインターネットができたり、3Dで見れたりと実に多彩です。
これらに共通する事ってなんでしょうか??機能とはもっとわかりやすく言うとなんなんでしょう。
機能とは、単純に表現すると「できること、役に立つこと」です。機能的とは、できることが増えれば、増えるほど、逆にできることが少なくても、とっても役に立つものを機能的をよんでいます。そのできることが多く、それがすごく役に立つなら、それはかなり機能的でしょう。
さあ、ここで機能的な座位について話を戻しましょう。機能的な座位を先ほどの単純な表現にあてはめると、「色んな座位がとれること、そして役に立つ座位であること」です。
色んな座位とは、丸まったり、傾いたり、揺れたり、伸びたり、時にまっすぐやったりすることです。色んな座位がとれなければお尻さえもポリポリとかけませんからね。
役に立つ座位とは、それら多彩な動きが、日常の中で楽にできるということです。色んな動きができても、苦痛が伴ったり、努力感いっぱいやと、毎日の生活がとても苦労します。
最後はタイトルの話に戻りますが、機能的な姿勢を獲得したいなら、ただまっすぐ座るとか、立つとかではなく、機能的という意味を正確に理解する必要があるでしょう。
まっすぐでも、それ以外ができなければ機能的とは言えないし、
曲がってる人でもその中で楽に、また他の曲がり方ができればそれも機能なのです。
人が生きていく上で、姿勢をとるという機能は欠かせません。よりよく生きるためには、機能的な姿勢が必要です。
そのためには、形だけで判断するのではなく、座位であれば、
「他にどんな座位がとれるのかを見ること」
そしてその座位が
「快適に行えてるか」
を把握するからこそ、その時点ではじめて「機能を高める」というお手伝いができるようになるのです。機能的を誤解して、目的地を誤ってしまえばいつまでも機能は獲得できませんから。