ぼちぼちでええやん。

人の動きについて根っこから理解したいと思ってます。シンプルラーニング提唱者、キネステティク理事、YOUTUBE「楽な動きの学習会」ブログは癖が強い記事が多めです。

おススメのリクライニング車椅子

僕がリハビリの仕事をし始めたとき、もう15年ほど前になりますが、リクライニング車椅子って正直微妙なのばかりでした。今もこれらの製品は普通に販売やレンタルされ、使用されている場面をよく見ます。

 

最近になってようやく、いい感じに使える車椅子がでできています。せっかくなので、何がアカンところだったのか説明してから、おススメの一台を紹介させてもらいます。

 

では行きましょう!!

 

昔のリクライニングのアカンところ7選

 

1、サイズが大きすぎ問題

リクライニング車椅子はそもそも海外の規格をそのまま、参考にして作られていました。最近は少し体型も大きくなってきましたが、それでも多くの場合180前後の人でぴったりぐらいのサイズになっています。最近はだいぶ少なくなりましたが、小柄なおばあちゃんが車椅子の中で埋もれているように座っている光景が普通でした。胃ろうしながら、車椅子に埋れている光景を見たことありませんか?

 

2、肘置きの高さが低すぎる問題

そもそもリクライニングというものは、座位の機能が低下している人が使うものです。肘置きを使うことで、座位の負担をかなり軽減できます。負担軽減できるということは、快適西宮座れる時間が増えるということです。例えば介助されながらでも食事するためにも、最低限楽に座れること必須です。そのために肘おきは欠かせません。

 

座位の機能が低い人はクッションを使う必要があります。ただ、このクッションに関しても一癖も二癖もある商品が多いのですが、そこはまた後日語ります。

 

とにかく、クッションをお尻に敷くということは、クッション分の肘の高さが上に上がるということです。するとどうでしょう。ほとんどの人が肘おきが低くて、使い物になりません。よっぽど腕が長くないと、使えないようになっているのです。

 

3、肘置きの質が悪すぎ問題

肘置きをちゃんと使おうと思うと、安定して、心地よさが必要です。それなのに、肘置きそのものがグラグラして落ち着かないもの、肘置きの面接がとても小さいもの、非常にプラスティッキーでゴツゴツしていようなものばかりなのです。肘置きって無意識的に使うこど多いのですが、不快だと全く使わなくなるのです。

 

4、ヘッドレストと背もたれが一体化問題

これも非常に問題だと思っています。多くのリクライニング車椅子は背もたれを長くして、その延長に枕をつけるような構造になっています。これでは寝ているときにしか使えません。

 

リクライニング車椅子でも、背もたれや身体を起こして使うと、自然と頭はやや前方にでていきます。人によって頭が保持できてない人や、緊張の偏りがある人なら左後頭部をサポートしたりする必要もあるでしょう。しかし多くの場合は枕としての機能だけで、座位でもヘッドサポートの役割はありません。これではずっと寝とけと言われているのと同じです。

 

5、リクライニング機能しかない問題

背もたれ角度がつくリクライニング機能は、滑り台のようになり、ずり落ちを誘発します。そのためティルトと呼ばれる座面全体が角度がつく車椅子もあります。リクライニングとティルト、この両方の機構が付いているものを選ぶと良いでしょう。ただし注意点として、リクライニングとティルトが連動しているものがあります。これは個別の調整が行いにくく、かなり使いにくいのでおすすめしません。リクライニング、ティルト分離型を選びましょう。

 

6、車椅子の精度があまい問題

リクライニングは普通の車椅子に比べて非常に部品が多くなります。色んな部品で成り立ってますから作りが甘いと、全体がグラグラと歪むこともあります。車椅子を選ぶときはしっかり揺らしてみて作りの精度を確立しましょう。また長く使えば使うほど、当然ですがガタガタしがちです。それが座位や介助のやりにくさにらつながります。これは仕方がないことなので、こまめなメンテナンスが必要です。在宅では介護保険でレンタルすることがおすすめです。業者さんが新品に交換してくれたり、メンテナンスしてくれるからです。

 

7、番外編 レンタルの車椅子の注意点

同じ製品でも、レンタルの製品と販売の製品で違うところがあります。それは車椅子の生地です。購入用のものは、通気性のよい生地が採用されていることが多いのですが、レンタルは汚れ防止を優先して、合皮のレザーが多いです。一見高級に見えますが、ムレや滑りやすさなどデメリットが大きいのです。レンタルでも合皮のレザーでない製品もあるので、どのような素材が使われているか確認しましょう。

 

と、細かくいえばフットレスト問題なのどまだまだあるのですが、大きなところはこの辺りです。幸いな事に車椅子は少しずつ使い勝手のよいのが出てきています。その反面なんじゃこりゃ〜という製品も少なくありません。

 

上記であげたポイントは僕自身が車椅子を選ぶ上でずっと悩んでいたポイントです。これらが全てでなくても解消された車椅子はないのかなぁと願っていました。

 

数年前ですが、それにピッタリなのてが見つかったのが、この製品です。

 

 

 

まず、サイズ展開が2種類あります。そして大きな方でも比較的日本人にあったサイズ展開です。さらに肘おきがこれでもかというくらい高さを稼ぐこともできます。さらにこの肘は分厚く、快適な質になっております。この肘置きで快適に座れるのはもちろん、肘置きに幅がある程度あることで、移乗の際肘置きを下ろしたときに、ツライチになり隙間がなくなるので、移乗がしやすいのです。

 

またヘッドレストは大きめです。しかも関節が360°グリグリ動くタイプで色んな角度でサポートできます。シートの差材も合皮ではなく、通気性のある生地です。

 

ティルト、リクライニングは分離式です。さらに足で踏めばブレーキがかかる仕様なので、介助者の使い勝手もよいです。

 

と地味に上記の不満点をかなり解消されている車椅子なのに、全然アピールがないのはもったいないなぁと思って説明しました。

 

不満点を上げるとすると、サイズ展開は3種類は欲しいところです。2種類でもありがたいてずが、せめてL.M.Sと服のようにそれぐらいのサイズ展開がないと、日本人全体に対応しにくいでしょう。フットレストの出来がイマイチ(それでも従来品よりはよい)で、フットレストの高さをもっと高く上げたくてとも、届かない問題があります。フットレストに厚めのマットを貼りつけて対応していますが、そこは改良して欲しいところです。

 

ちなみにこの車椅子のフットレストはエレベーター式という足置きが水平に上がるタイプと、そうではないタイプを選べることは素晴らしいです。だからこそ、あと2センチでいいから足置きを高くできたらいいのに。とよけにいに思うわけです。構造的に難しいのかもしれませんが。

※リンク先ではエレベーティングのものになってますが、必要なければノーマルのものをおすすめします。

 

ここで上げたのは一つの製品てすが、ほかに良ものもあると思います。皆さんも福祉機器展や、業者と関わるときに上記の視点をもとにリクライニング車椅子を選んでみてはいかがでしょう。

 

リクライニング車椅子全体の問題として

最後にリクライニングそのものデメリットとして、普通の車椅子に比べたら重いし、デカいので、取り回しや持ち運びという面で不利です。先程紹介した製品は、昔のリクライニング車椅子に比べるとコンパクトにかつ、重さも抑えておりますが、それでも大きい事には変わりありません。

 

リクライニングがそもそも本当に必要なのか。普通の調整式の車椅子との使い分けはできないか。など、リクライニングありきで考えないほうがいいでしょう。今回紹介した商品も必要なければ使う必要なありません。しかし最終的にリクライニングが必要となったときは、この記事を思い出してください。ここで上げたの製品も僕が知ってる現時点のものです。これならさらによい製品も出てくるかもしれません。

 

目新しい機能を追うものかまいせんが、こういう地味だけど本当に必要な部分のアップデートしているような製品を応援していきたいと思います。

ステマではありません。