本の紹介『熊嵐』『漂流』
たまには本の紹介を。全然動きの学習とは関係ないけど、それでも色んなものに気付けて勉強になるものを紹介します!
個人的におススメなのはフィクションのジャンルです。もちろん書き手の視点に偏る部分はあるかもしれませんが、フィクションだからこそ、そのなかでどう生きたか。ものすごく参考になると思います。
吉村 昭
過去の北海道開拓時代の貧しい農村での熊襲撃について書かれています。緻密な取材をもとに小説調として書かれています。当時の人の生活の様子などもリアルで興味深いものがあります。登場する人も実際の人物です。
何より熊の恐ろしさ、怖さが描かれ、そのへんのホラーより、ホラーです。グロテスクな表現もあるので、そのあたりが大丈夫な人は読み応えがあるかと思います。集団心理の変わりよう、命の危機に陥った時の人間の行動など色んなことが勉強にもなります。
漂流
吉村 昭
同じ作者からもう一つ。これも実際にあったものを取材し、小説調として描かれています。
無人島に漂流し、どう生活していくか。という話です。過酷な生活の中で、普段あたり前の豊さに気付けます。この無人島で過ごすより、コロナ社会の方がずいぶんマシです。無人島というと、木が生い茂り滝があってというものを想像するかもしれませんが、そんな恵まれた島じゃありません。溶岩ゴツゴツの無人島です。その中でどう生活し、生きのこり乗り脱出したか。生きるとは何なのか?何が幸せなのか。それを考えるきっかけになるでしょう。
これらの本にはメッセージは特にありません。事実が物語になっているだけです。道徳本のような余計なメッセージがない分、読んだ人それぞれに思うことがあるのではいかと思います。
もしよかったら自分が紹介した本にあるような、生活や体験をしたらどうなるんだろうか?そんな風に考えながら読むと面白いですよ。