ぼちぼちでええやん。

人の動きについて根っこから理解したいと思ってます。シンプルラーニング提唱者、キネステティク理事、YOUTUBE「楽な動きの学習会」ブログは癖が強い記事が多めです。

車椅子は姿勢を強制する器具ではない

車椅子は相手の動きを支援する道具であって

 

傾いているものを正すとか

骨盤の後傾を前傾に起こす

 

とかそんな矯正具ではなありません。

 

ですから車椅子を合わせるポイントは

『本人は楽に座り』かつ

『動きやすい状況』を作る

 

これが車椅子のフィッティングの目指すところです。

 

決して

傾いているから まっすぐに正すのでないのです。

 

矯正すると

見た目は良いですが

 

車椅子の乗っている本人は

窮屈です

とても苦しいものになります。

 

また本人の長年の座り方の

癖のようなものがありますから

 

一度に

まっすぐの姿勢を無理やり作ると

その癖が抜けないままなので

 

車椅子上で

無駄に筋緊張が上がったり

苦しいままなので

いつまでも車椅子と身体が適応できないのです

 

ですから

本人のパターンに沿いながら

一度で全て修正しようとせず

 

少しずつ本人の身体と

車椅子と折り合いをつけていくように

時間の経過の中で

合わせていく必要があるのです。

 

矯正は一瞬ですが

矯正ではなく

『適応』するために

 

車椅子に合わせるのではなく

使う本人が車椅子と仲良くなるように

 

本人の応答や

反応を見たり

 

それだけでなく

生活の中でどのように使っているか

考慮に入れながら

 

無理なく車椅子を

自分の身体の一部かのように

馴染むようにセッティングする必要があります。

 

ですから

一度で完璧に合わせる必要はありません。

 

本人が車椅子に適応する時間が必要な限り

不可能なことです。

 

一度にすべての問題を解決する必要はありません。

段階を踏んで

まず、このセッティングなら適応できるとというものを

本人の能力に合わせて提案してくことです

 

身体だけ見て

車椅子を合わせると

この辺りの考えが抜けるので

時々かなり辛い状況を本人に押し付けてしまいます。

 

少しずつ

本人と共に車椅子を学習しながら

適応していくフィッティングが大切だと思っています。

 

道具は慣れるのにも

使いこなすのにも時間が必要です。

 

そのように合わせると

車椅子は姿勢を矯正されるものではなく

本人が動くための道具であり

良い自分の味方になるのです。