ぼちぼちでええやん。

人の動きについて根っこから理解したいと思ってます。シンプルラーニング提唱者、キネステティク理事、YOUTUBE「楽な動きの学習会」ブログは癖が強い記事が多めです。

感情ってなんだろう③ 身体感情と思考感情の関係

感覚にもとずく感情(※長いので身体感情とします)と、思考にもとずく感情(思考感情)はどんな関係性があるのでしょう。

 

※まずは先にこちらの記事からどうぞ

 

感情ってなんだろう① 身体感情について - ぼちぼちでええやん。

 

感情とはなんだろう② 思考感情 - ぼちぼちでええやん。

 

実は感覚感情がベースになり、思考感情がその上に乗ってる、ちょうどピラミッドの上と下の関係にあたります。

 

思考感情は感覚感情の影響を受けます。例えばトイレ行きたいと膀胱が訴えかけていれば、感覚感情しては不快です。その時に他人の不倫話で真剣に怒れるでしょうか?

 

無理ですね。どうしても感覚感情の不快が先に立ってしまいます。逆さっきまでイライラしたのに、お風呂にザブンと使ってしまえば、その快感情に影響されイライラが軽減することもあるでしょう。

 

このように感覚感情は、思考感情のベースになるようなものです。感覚感情が不快なのに、思考感情ばかりメンテナンスしても改善は難しいでしょう。

 

だからこそ、精神的なアプローチも身体に働きかける感覚感情のケアもかかせないのです。最近ではカウンセリングという話を聞くだけではなく、ヨガなど身体感情に働きかけるアプローチも増えています。心の問題でと身体にアプローチしていく重要性が少しづつ認識されています。

 

ただ漠然と心のケアをするのではなく、身体か、思考か、その両方か、どんなケアをちゃんとすることで感情が落ち着くのかをまず考える必要があります。そのイライラや悲しさはもしかすると、身体感覚の不快から来てるものなのかもしれません。だとすると身体感覚をまず快適にしてみることが優先されます。

 

よく悩みごとが筋トレや運動をしたら、なんでこんな小さいことで悩んでたのだろうと思いなおし解消した。という話を聞きますが、それは身体感覚に原因があり、思考感情ではなかった。もしくは身体感情が安定することで、思考感情も安定した。と捉えることもできます。

 

ただし、思考感情が極端に強すぎる場合は、身体感情を支配してしまうこともあります。これはもう本来のピラミッドのバランスが崩れ逆三角形のように頭側が膨れ上がってしまってる状態です。俗にいう病んでる状態です。

 

この状況では、身体感情を無視し、常に思考感情に支配されています。僕らでもめっちゃくちゃ心配な理由があって、トイレに行くので忘れてた。とか、嫌な人が隣にいることで、過去の嫌なことされたイメージが先行し、呼吸が荒くなったり、体温が上昇することもあります。ただそれは一時的なものが多いのですが、極端に思考感情に支配されていると、嫌いな理由が近くになくても、ずっとそれが続いたり、急に思い出すことを繰り返します。

 

うつ症状などは、常にやらなければ行けない使命感や、期待に応えてようとする気持ちばかりが優先され、身体感情を抑圧しすぎたことで起こることも多いです。

 

人間は思考が強く発達しすぎたため、今ここで起こってないことでと、脳の中で再体験してしまうのです。ずっとその時の体験がこびりつき離れないことがあります。これは本来身体が感じてる感覚がベースではなく、実に巧妙な想像がなせる思考感情なのです。それはあくまでも脳の中のものであり、現実に今ここで起こっていることは違うのです。

 

思考感情が強くなりすぎると、今ここで起こっている身体感情は抑制され、常に思考感情に支配されている状態になります。

 

多くの場合それは苦しみを生みます。なぜならば今ここで起こっていることにフォーカスを当てなければ、現実に適応することは難しいのです。今ここの現実に適応した感情を抱くことで、人間は生きて行けます。快的なら、なるべくそこで過ごそうとし、不快ならばできるだけ快適になるように工夫するものです。それらを思考感情で抑制すると、どこがで無理が生じたり、逆に常に快適な感じを感じられず身体感情が不安定になります。身体感情という心のベースが不安定になりますから、思考感情もさらに不安定のままです。

 

身体感情が不安定のまま、色んな視野を広げてもこじらせるだけです。詐欺や怪し宗教や、コミュニティーなどにはまりかねません。前回の記事では思考感情を整理するためには、沢山の視点を学ぶことだと解説しましたが、それはある程度身体感情が機能している場合です。身体感情が極端に抑圧されてる場合は、考えることそのものを放棄して、身体感情にもっと注意を向けていく必要があるのです。

 

そして、程度の差はあれ、考えすぎてるなと思える人も、まず身体感情にフォーカスすることで、自然と思考感情も落ち着つくということは多々あります。

 

次に、少し最後にもふれましたが、この感情の仕組みを理解して私たちはどう感情と付き合っていけばいいのか。楽しく豊かな気持ちで過ごすにはどつすればよいか。

 

それは次の記事で考えましょう。