ぼちぼちでええやん。

人の動きについて根っこから理解したいと思ってます。シンプルラーニング提唱者、キネステティク理事、YOUTUBE「楽な動きの学習会」ブログは癖が強い記事が多めです。

動きの学習は「治すこと」ではない

動きの学習とは「元に戻す」ことを目的にはしていません。

 

例えば、老化によって筋力が低下し、動けない人に対しては

もう一度若返るというのは不可能なことです。

 

筋力を鍛えるのもいいかもしれませんが

いくら鍛えても若返ることはないし

関節をいくら広げても、20代の時のような動きにはならないでしょう。

 

もう一度言いますが、動きの学習の目的は「元に戻す」ことではありません。

 

今よりも「より楽に生きる」ために学びます。

 

老化により筋力が低下した人でも

新しい動きや体の使い方を学べば、今の自分よりも

さらに楽にできる事が増えます。

 

麻痺の人でも

もう一度筋肉の使い方を学べば

また収縮を始めるこもできるでしょう。

 

関節も丁寧に動きを学習すれば

今までよりもよりしっかり、安全に動かす事ができるでしょう。

 

ただそれは、元に戻すという発想ではありません。

 

「過去の自分」を目指しはしないのです。

 

過去の自分ではなく、今の自分を基準に

よりよい自分を発見する事が動きの学習です。

 

過去の自分を基準にしないのは、諦めではありません。

むしろ、今の自分の可能性を見つめる作業です。

 

回復とは元の自分に戻る事ですが

新しい自分を見つけることは、終わりがありません。

 

過去の自分ではできなかったことも

今の自分なら逆にできるかもしれません。

 

そういう意味で治療ではないのです。

 

動きの学習とは

今の自分がより生きるための学習なのです。

新しい自分を発見し、新しい生き方を発見し、自分の状況の中でより生き生きと適応していくために学びます。

 

過去を基準にする必要はないし

他人を基準にする必要もありません。

 

今の自分と、これからの自分を比較し、変化を積み上げていくだけです。

 

もちろん、以前より

楽に歩けることも

麻痺した筋肉が収縮することも

床からの立ち上がりができたり

腕が楽に高く上がったりもするでしょう。

 

しかし、それは過去の自分を真似したものではなく

新しい「今の自分」が学び発見したことなのです。

 

動きを学ぶプロセスとは、過去の自分を今の自分にあてはめていくのではなく

今の自分の新しい自分を見つけていく作業なのです。

 

それは単なる治すことよりも

もっと可能性に満ちた豊かな世界です。

 

 

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