ぼちぼちでええやん。

人の動きについて根っこから理解したいと思ってます。シンプルラーニング提唱者、キネステティク理事、YOUTUBE「楽な動きの学習会」ブログは癖が強い記事が多めです。

動きの学習を促進するポジショニング

多くの人がポジショニングが難しいと思いがちですが、実は結構な確率でそもそも姿勢というものを誤解していることから来ることが多いです。

 

よくあるポジショニングのセミナーなどで考えることは「どのような姿勢で寝てもらうか」と言うことが前提にあり、その姿勢を作るようにクッションを使って整えます。

 

もうこの考えでは、ポジショニングが上手く行くことはありません。先ほども述べましたが、根本的に体位を誤解しているため、どこにクッションを置こうが上手く行かないのです。

 

私たちは普段どのように寝ているでしょう?

 

私たちは寝る時に、手を片方だけ曲げて、足を広げて寝てみては、豪快に寝返りをして、布団を跳ね除けたり、そこまで豪快ではなくても、手や足を動かしてゴソゴソしながら寝るのです。

 

寝ている姿勢一つとっても、実に人それぞれ個性的です。ましては四肢に拘縮がある人は理想的な姿勢なんてものはできません。

 

教えてもらったことを実際しても、実際の人とは違うから、上手くいかないし、されている人も無理やりクッションを入れらたり、したくもない姿勢をとらされて窮屈でしかありません。

 

発想を根本的に変える必要があります。

 

ポジショニングの支援を学ぶと言うのは「理想的な姿勢を作ること」ではなく、「どんな姿勢でも楽にできるスキル」を学ぶことです。

 

姿勢を患者さんや利用者さんに矯正して取らせるのではなく、今している姿勢を楽になるように支援します。この楽になるといことはとても重要です。今している姿勢を楽にすれば、いまま使っていた力を別の動きの資源として使うことができるのです。

 

このような前提で学べば、拘縮があろうがなかろうが、変わった姿勢で寝てようが、その寝ている姿勢に合わせて援助できます。いつも決まり切った仰向け・横向けだけでなく、色んな姿勢をとることが援助できます。

 

色々な姿勢をとることをポジショニングによって支援することは、色んな体位の連続した切り替えになります。それはすでに機能的な動きの支援です。

 

寝ている中で足を上げたり、伸ばしたり、体をひねったり、様々な姿勢をとれること。それはよくよく考えてみると生まれたての赤ん坊が行うこととよく似ています。寝ている姿勢の様々なバリエーションを増やすことは、寝返りしたり、起き上がるとさらに次の動きのベースにもなるのです。

 

シンプルラーニングでは床ずれにならないようにポジショニングを支援することはもちろんのこと、「機能的な動きのポジショニング」や「動きを学習するポジショニング」を提案しています。

 

ただ床ずれを回避するポジショニングから、動きをさらに拡張して行く攻めのポジショニングです。

 

ポジショニングの理解は重力と機能的な動きの理解があれば、さして難しくありません。それらシンプルラーニングのベーシックコース、アドバンスコースで学びます。

 

その理解をベースに寝たきりから歩行までを援助することを学ぶのが、シンプルラーニングのスキルアップコースのテーマの一つです。具体的なポジショニングの実践も実技ありで学びます。

 

参加者にいろんな変な格好をして寝てもらっても、楽にできるぞ!という事ができるようになって帰ってもらいます。

 

医療・介護様々な職種が受講され、リハビリテーション・ケア・介助などの中で実践されています。

 

興味がある人はベーシックコースから人の「学び」「動き」「関わり」という根本的な理解を深めるところから受講してもらえればと思います。

 

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