ぼちぼちでええやん。

人の動きについて根っこから理解したいと思ってます。シンプルラーニング提唱者、キネステティク理事、YOUTUBE「楽な動きの学習会」ブログは癖が強い記事が多めです。

本当のモンスターは別にいる

水曜日のダウンタウンを見ました。

※12月27日のモンスターハウスのコーナーについて語っています。

 

いろんな意味で攻めてる番組で個人的に大好きなんですが

(録画してまで見てます)

 

今回のモンスターハウスのクロちゃんは

番組として今まで以上に攻めたなあという感想です。

 

クロちゃんは間違いなく

モンスターと言われてもいいぐらいのことをしました。

 

僕もホラー番組を見るように

毎週楽しみにしていたのものです。

 

ただ本当のホラーは一番最後にあったのです。

 

本日が最終回で

番組は生放送でクロちゃんの告白を放送していました。

 

告白された女の人は結果クロちゃんの

悪行に嫌気がさして

振ってしまったわけです。

 

それで終わればよかったのですが

一番怖かったのは

この後です。

 

視聴者に

クロちゃんのこれまでの行いを

「許せるか」

「許せないか」

 

リモコンのDボタンを使って

国民投票をした上に

 

投票数に合わせた罰を与えるというものした。

 

罰は豊島園という遊園地で

動物のような檻にはいるというものです。

それを来場者は動物を見るように見学できるというものです。

 

 

得票率によって時間が変わります。

50%が許すなら、罰は無しですが

100%許せないなら24時間檻の中で強制的に過ごさなければいけません。

 

クロちゃんは

「許せない」

を95%

数分で200万票という票を獲得し

罰が決定しました。

 

罰では23時間以上

檻に入るということが決定しました。

 

檻にはトイレも低い壁があるだけで

ちょっとしたら見えるかもというものです

 

考えたらすごい罰です。

多くの人に晒し者にした挙句

プライベートもない状態です。

 

芸人としては美味しいかもしれませんが、

なかなかな精神的苦痛を伴います。

 

 

多くの人に

24時間近く

見られ続けられると

想像したことはありますか?

 

しかも

ほとんどの人が

悪意と、好奇心の中で

見てくるわけです。

 

罵声もすごいでしょう。

かなりきつい

最初はいいですが

時間が経過すると消耗します。

 

ただ

僕が言いたいのは

この罰が良いとかダメということを

言いたい訳ではありません。

 

クロちゃんも大変だなあと

思うだけです。

 

しかしながら

この罰を企画して

水曜日のダウンタウンはかなり攻めたので

ないでしょうか。

 

 

普通にこの罰は

人権や倫理的にどうか

という人が出てくるかとおもます。

 

これまで番組を見ていて

空気を読んでギリギリを攻めるのが

うまいのに、これだけリスキーな

罰を行うのは違和感があります。

 

ましてや

食事も餌扱いという

徹底ぶり

批判されても仕方がない罰です。

 

ここで水曜日のダウンタウン

すごい手を打ちました。

 

この罰は視聴者に

あらかじめ説明した上で

「許せる」か「許せないか」

を投票させたのです。

 

みんな「許せない」に投票したら

罰になることをわかった上で

95%が

「許せない」に投票したのです

 

番組は

200万票という

国民の後ろ盾を得て

番組の判断ではなく、視聴者の判断で

罰を行なったのです。

 

クロちゃんは

過去の放送から

僕もやべーやつだと

思いながら見てきました。

 

衝撃的なシーンの連続でした。

クロちゃんの人間性

疑うシーンも山ほどあります。

 

それを見て

みんなドン引きしたり

悲鳴をあげたりしていました。

 

おそらく

テレビを見ている人も

そのような反応が多かったでしょう。

 

つまり番組は

数回の放送で

視聴者の感情を煽って、煽って

 

最終的に

たくさんの人が当たり前のように

クロちゃんに対する怒りの感情を抱きました。

 

そして

最終回に

何も疑問なく

「許せない」

という投票をさせられました。

 

僕の言いたいことわかりますか??

 

番組に「許せない」という投票を「させられた」のです。

 

多くの人は何の疑問もなく

クロちゃんがサイテーだと

投票をしました。

 

これが一番の僕のモンスターハウスのホラーでした。

 

モンスターになったのは

クロちゃんだけはなく、

 

投票した瞬間

見ている人が

 

「モンスターになったのです」

 

もしこの番組が

これを狙っていたのなら

いや、おそらく狙っているように思うのですが

 

モンスターハウスというのは

クロちゃんのことではなく

視聴者のことなんでしょう。

 

200万票を超える人が

クロちゃんが罰を受けると知って置いて

「許せない」

に投票をしたのです。

 

その結果

番組は罰をクロちゃんに科したのです。

 

つまり200万人以上の

共犯者を番組は仕立てあげたのです。

クロちゃんをみんなでイジめることに加担させたのです。

 

檻という実際に沢山の視聴者が

見にこなければ成立しない罰にしたのも

視聴者に加担させるような意図があるとしか

言いようがありません。

 

水曜日のダウンタウンのことですから

面白い罰なんてなんでも思いつくのに

あえて視聴者が参加するような罰を選んでるのです。

 

投票させること、罰の種類など

全ては視聴者に加担させる。という意図があるように思えて仕方がないのです。

 

 

冷静になって考えてみてください

 

テレビを見ていた人は

直接被害を受けましたか?

 

もちろん

クロちゃんの行動は

見るに耐えないシーンもありました

 

しかし

それさえもホラー番組を見るように

楽しんでいたのではないかと思います。

 

クロちゃんはモンスターハウスの住人には

迷惑をかけたかもしれませんが

視聴者はそれを見て

楽しんでいた人が大半です。

 

楽しんでない人は

見なければ良いだけの話ですから。

 

毎週見ていた人は

どこか楽しみにさえしていたのではないでしょうか。

 

僕はクロちゃん最低だと思いながらも

楽しみにしていました。

 

ですからほとんどの人は

被害者でもなんでもなく、

ただの傍観者なのです。

 

この番組は

その傍観者を

クロちゃんに罰を与える加害者にさせたのです。

 

無関係な人間を

檻に閉じ込めて

肉体的、精神的な被害を負わせる

手伝いをしたのです。

 

ただの作り物かもしれやい

収録された番組から

生放送という手段を使って

視聴者の手を汚させたのです。

 

リモコンのボタンを押したあの時

少なくとも、それは作られたものもはなく

視聴者それぞれのリアリティであり

人生だったのです。

 

 

それは

とても無自覚かもしれません。

 

もしくは正義だと思って

投票ボタンを押したかもしれません。

 

 

しかし

こんな風に

一度もあったことない人を

簡単に傷つけることをしてしまうのです。  

 

ですから

『真』モンスターハウスなんでしょう。

 

本当のモンスターは

クロちゃんをみてあざ笑う僕たちだと。

 

罰に加担したあなただよ

檻を見に来たあなだだよ

 

と番組は言いたかったとしか

思えないのです。

 

モンスターは

この番組だけで生まれるものではありません。

 

ワイドショーなんかは

いつも誰かを悪者に仕立てあげ

関係ない人がフルボッコして

 

また対象がいなくなれば

探すということを

毎日のようにしています。

 

より深刻なところでいうと

侵略戦争

誰かの正義のもとに兵士はモンスターと化すのです。

 

侵略戦争をした人が

全て悪人かというとそうではありません。

ほとんどは良い人なんです。

ただ、誰かに踊らされ

いつの間にか自分で踊っているかのように錯覚させられるのです。

 

私たちは簡単に

誰かに踊らされるのです。

 

誰かの用意した

感情や価値観を当然のように

自分の感情だと思い

 

いつもまにか

自分もまたモンスターになるです。

 

クロちゃんを見ている

「許せない」というボタンを

迷いもなく押した瞬間

 

本当のモンスターが現れたのです。

 

こんなに簡単にモンスターは生まれんだぞ

ということを見せつけられて

ブログには書かずにおれませんでした。

 

ほんとすげえ番組だと思う。

まさか視聴者参加型のドキュメンタリーだとは。

 

毎週楽しみにしてます。

これがトラブルになって、終了しなければいいけど、、、