使い手の資質
キネステティクの概念は人の動きをサポートしたり、自分自身が楽に動くために、とっても使える便利な道具です。
道具は使い方によって、意味をもちます。
それ単体では意味はもちません。
例えば、よく切れる包丁で牛肉を切って、美味しい牛丼を、作れますが、包丁で人を切れば、捕まります。何もしなければただの鉄の塊です。
キネステティクの概念もよく切れる包丁のようなもので、よい使い方をすれば、人の助けにもなるし、逆に概念の使い方を間違えれば人を思い通りに操作する道具にさえなってしまいます。
すく切れる包丁は、それをかざすだけで、みんなビビります。
逆にこのよく切れる包丁をあなたには売らないよ。と言われたら、欲しい場合従わざるをおえません。そんな風に権威としても使えます。
役に立つ道具は、その存在だけで人にとても影響を及ぼします。
ですから、扱う人間の資質が非常に大切です。
ですから、キネステティクの教育の中に、それを扱う人の教育が欠かせません。
概念だけを教えればいいわけではないし、それではよく切れる包丁をただ渡してるだけなのです。
大切なのは、その包丁を使って、みんなが喜ぶ料理を作ることです。人をさすためでも脅すためでも、コントロールすることためでもないのです。
使い手の教育は、その組織のあり方に左右されます。なぜならキネステティクを教育しているうちに、教師の人との向き合い方や態度が知らずに生徒に影響されるからです。
だからこそ僕らの組織は、相手を尊厳する事にキネステを使いながら見せていきたいと思います。
へりくだるつもりはありません。しかし1人1人の話した言葉、思い、動きなどと向き合いながら教育して行きたいと思います。
そのような僕らの態度が、次の使い手の資質を養い、みんなで新しい料理が日本に増えて、たくさん喜ぶ人が増えたらいいなと思います。
道具は使い用です。
どのように使ってるかを、教師を育成する者として、態度で見せて行きたいと思います。
道具は使い方まで示して、教育だと思います。
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